シェイムアタックと非完璧主義のススメ(エリス博士の講演, 1992年)

REBTの本、パソコンにはエリス博士のYoutube画像

ゴールデンウィーク。NYアルバート・エリス研究所から課題図書が2冊到着(残り2冊はkindleで購入済み)。6月の渡米が楽しみ!

それはそうと、僕が興味を持っているシェイム・アタッキング・エクササイズ(SAE, 羞恥心粉砕法)について、REBTの創始者アルバート・エリス博士が言及している講演をYoutubeで見つけたので、ここで紹介します。

「完璧な『非完璧主義者』でいる方法」(“How to be a perfect non perfectionist”1992年の講演だそうです。

 

◎完璧主義はデメリットだらけ

この講演でエリス博士は要するに「完璧主義はダメだ」と言っているんですね。

完璧主義には、一時的にモチベーションアップさせるような利点もあるけれど、デメリットの方が圧倒的に多い。

完璧主義であろうとすると、いつも不安に苛まれたり、上手く行かなかった時に落ち込んだり、怒りに駆られたりします。

さらに、「今はまだ無理だけど、明日こそはやろう」と行動を先延ばしにしがちなのでも、完璧主義に多く見られる特徴です。

テストで1回100点取ることはあるかもしれない。でも毎回100点なんてありえないんだから、完璧主義はデメリットが多いというのが、この講演におけるエリス博士の基本的なスタンスです。

 

◎完璧主義には「ねばならぬ」(MUST)が潜んでいる

完璧主義には「~でなければならぬ」(MUST)が潜んでいると、エリス博士は指摘します。この「ねばならぬ」には3種類あります。「自分に対して」「相手に対して」「世界に対して」の3種類です。

MUSTという文字の重さに潰されそうになっているキャラクター

(1)自分に対して(例:私は絶対に成功しなければならない)

(2)相手に対して(例:あなたは私を愛さなければならない。みんなを公平に扱わなければならない)

(3)世界に対して(例:この世界はもっと楽で、私の思い通りにならなければならない)

そしてもちろん、この「ねばならぬ」通りにものごとが進むわけがあるはずもなく、完璧主義者はいつも感情や行動の問題を抱えがちになるのです。

 

◎非完璧主義者であるための3つの方法

だからこそ、問題の多い「完璧主義者」ではなく、自分が不完全であることを素直に受け入れる「非完璧主義者」であることをエリス博士は薦めます。そしてそのための方法を3つ紹介します。

 

1.無条件の自己受容(strongly accepting yourself unconditionally

が上手くいったからOK」「上手く行かなかったからダメ」ではなくて、ただ無条件に「私はOK」と自分の価値を受け入れること。

ものごとは上手くいくときもあれば、いかないときもあります。でもそのものごとの成功不成功と自分の価値はまったく切り離して、自分を100%受け入れるようにすること。欠点だらけの自分でも、そのまま受けれてあげること、ともいえますね。

 

2. 起こりうる最悪の事態をイメージすること (imagine the worst thing that can happen)

「上手くいく状況をイメージする」トレーニングもありますが、ここで博士が紹介するのは、まったく逆。最悪の事態や失敗を予めイメージする方法です。

たとえば、人にものを頼むとき「断られたらどうしよう」「相手が不機嫌になったらどうしよう」と不安になることがありますよね。

そういうときは予め、「相手に断られる」「相手が不機嫌になる」ような最悪の事態をイメージしておくことにより、失敗を怖れるキモチがなくなり、余裕をもって行動することができます。

 

3.シェイム・アタッキング・エクササイズ(Shame Attacking Exercise

街なかでわざと恥ずかしい行動をすることで「でなければならない」という思い込みから自由になる訓練です。エリス博士が今から50年前(1968年)に発案しました。

たとえば、「地下鉄の駅に着くたびに大きな声で駅名を唱える」「混雑した薬局で大量のコンドームを注文し、しかも値引きをもちかける」ようなことがあります。

まあ、警察に捕まったり、職を失ったりしない程度に試すという条件付きですが。

過去記事:ランドセル姿で街を歩いてみた〜Shame-attacking exercise(羞恥心粉砕法)

ランドセル姿で手を上げて信号を渡る

まとめ〜非完璧主義のススメ

私たちはいつも、「~でなければならない」という一種の完璧主義に縛られて、感情を掻き乱されたり、行動に踏み切れなかったりすることが多くあります。

そうではなくて、失敗するのが当然の自分を素直に受け入れたほうが、より人生を楽しめる。また、自分がやりたいことに向かって行動を起こすことができる。

…とエリス博士は言っています。

落ち込んだり、怒ったりしがちなあなた。なかなか行動に踏み出せないあなた。「(私は、お前は、世界は)〜でなければならぬ」という完璧主義にとらわれていませんか。

失敗だらけの自分をそのまま受けれて、気楽に生きる方法、いちど試してみてはいかがでしょうか。

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