REBT入門(3)5歳の君にも分かる~失敗への取り組み方:ABC理論、の続き
REBT入門(4)いいネガティブ vs ダメなネガティブ
REBTは「ポジティブシンキング」ではない
REBTは「ポジティブシンキング」とはちがう。これ大事。
たとえば、あなたにとって大切な人が亡くなったとしよう。そこで悲しい気持ちになるのはネガティブだけど自然な感情だ。
それを無理やりポジティブにとらえ「悲しみを喜びに変える」なんてことをしていても、きっと長続きしないよね。
そういう意味での「むりやりポジティブシンキング」は効果が薄いことが実証されています。
○ネガティブな感情には2種類ある
REBTが取り扱うのは私たちのネガティブな感情だけど、その中でもとくに「不健康でネガティブな感情」(Unhealthy Negative Emotions)になる。
たとえば、生活に支障をきたすほど落ち込んだり、相手との関係が台無しになるほど怒ったり、嫉妬で他のことが手につかなかったり…。
そうでない「悲しみ」「残念な気持ち」「イライラする」などは、あって当然だし、これからの前向きな行動にもつながるものとして、「健康でネガティブな感情」(Healthy Negative Emotions)と呼んでいるよ。
そして、REBTは「ネガティブ」をなんでも「ポジティブ」に変えるのではなくて、この「不健康なネガティブ」を「健康なネガティブ」へと変える方法なんだ。
【「不健康なネガティブ」→「健康なネガティブ」に変える】
- 「不安で壊れそう」→「気になるけど…」
- 「もう無理。耐えられない〜」→「いやだけど、まあ何とか耐えられる」
- 「嫉妬でメラメラ〜」→「羨ましいなぁ」
- 「もう絶望。終わりだ」→「残念…」
- 「絶対許せない!怒」→「ムカつくけど…」
REBTは「ほどほど」
私たちは生きているかぎり、「不健康なネガティブ感情」が湧いてきて、自分をコントロールするのが難しくなることもあるだろう。
そんなときに、むりやりポジティブに変換するのではなく、「不健康」から「健康」へ、ネガティブな感情をほどほどに適正化する。それがREBTの方法なんだ。
REBTが目指す生き方は、「人生を楽しみ(Enjoy)、生き抜く(Survive)」こと。
生きていると、いつも上手くいくとはかぎらない。失敗することもある。
そんなときに、感情や行動をほどほどに適正化する方法を知っておくと、役に立つってことだね。
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