ソウル・西大門刑務所歴史館と傾聴的方法(1)
西大門刑務所歴史館を見学
ソウルにある西大門(ソデムン)刑務所歴史館を、韓国人の友人と見学してきました。ここは日本統治時代に独立運動家などが収監された施設だそうです。
なぜここを訪ねてみようと思ったのか。理由は2つあります。
- 韓国の友達Aさんが薦めてくれた(一緒に見学したS君とは別人)
- 「どんな方法で見学するか」に興味があった
1. については、ここを教えてくれたAさんも後で「観光のついでに見学するには重い場所かも」「無理しなくて大丈夫ですよ」と、無理強いはしない様子でした。
2. は後述します。
そんなわけで、ソウル近郊に住む友人S君を誘ってみたものの、「一緒に見てどういう展開になるんだろう」と私も内心ドキドキしていました。
さまざまな展示
日本支配下で弾圧された独立運動家たちの紹介や、収監された人々の写真がびっしり展示された部屋のほかにも、館内にはさまざまな展示がありました。拷問に関する展示はとくに印象的です。
逆さ吊りと水責めの拷問部屋。当時からある部屋に等身大の人形が設置されています。
取り調べの風景。
爪の下に鋭い串を刺しこんで苦痛を与える「爪刺し拷問」の説明文と拷問部屋。
拘束器具を身につけて体験してみます。
左右に独房が並ぶ廊下。
なぜか軍隊式の敬礼をする友人。
収監された人が手紙を書くための一角。友人が座っているのは、それを監視するための席です。
ハンセン病患者の隔離施設も
敷地内にはハンセン病患者を隔離するための病舎もありました。ハンセン病患者が受けた過酷な差別については私の方が詳しいので、友人に説明してあげました。
建物の後ろに山が見えたのでパチリ。ここもソウルの一角です。
こうして、私と友人は西大門刑務所歴史館を後にしました。
友人の話によると、15年ほど前にこの刑務所が舞台となったドラマがヒットしたこともあり、この刑務所跡は韓国では有名なのだそうです。彼は「初めて見学することができてよかった」と言っていました。
どんな方法で見るか?
さて、この西大門刑務所博物館は日本による統治の過酷さを示す象徴的な場所として有名なのだそうです。
この記事を書きながら検索してビックリしたのですが、2015年8月に鳩山由紀夫元首相がひざまずいて謝罪したのもこの刑務所だったんですね。
さて、今回の記事の最初に書いたように、私がここを訪れた2つめの理由は「『どんな方法で見学するか』に興味があった」というものでした。
ニュースになった鳩山元首相のように「ひざまずいて謝罪する」のもひとつの方法ではあります。
私が一緒に見学した友人S君もソフトな表現ではありましたが、「ここは日本人が歴史を学習するのにふさわしい場所だ」という意見でした。
さて、このブログをお読みの皆さんなら、どんな心構えでこの施設を見学しますか?
後半は、私が今回やってみた「見学の方法」について書いてみたいと思います。