傾聴とマインドフルネスは相性がいい〜「OARSで学ぶ傾聴教室」

傾聴しながら心の動きを感じるイラスト

「OARSで学ぶ傾聴教室」4月1回目は傾聴のセッション練習を行いました。

今回は新しい試みとして、練習会に「マインドフルネス」のワークを取り入れてみました。

といっても、「2分間目を閉じて、周りの音や空気、体の感覚などに意識を向ける」という基本的なワークです。

傾聴では、CLの気持ちや考えを受け止めて聞くことが大切ですが、そのためには、聞き手自身が自分の心の動きも感じられるようになることが必要です。

これを「一致(自己一致)」といい、また、自分の内部の感覚と対話する「フォーカシング」の技法とも関わってきます。(この「フォーカシング」は、ユージン・ジェンドリンの用語であり、MIのプロセスの1つの「フォーカシング」とは別物です)

「マインドフルネス」はもともと仏教の瞑想法にルーツがありますが、現在は宗教的な文脈を離れて、認知行動療法などストレス対応やセルフケアなどにも広く活用されています。

簡単に言えば、(過去や未来や他人ではなく)「今、ここに意識を向ける技法」です。

本格的に「ロジャーズの来談者中心療法」を学ぶ場合はフォーカシング技法を学ぶ必要があります。

一方、「OARS傾聴教室」の目的は「支援者が仕事や日常で傾聴を使えるようになる」ことです。

その意味で、「自分の内面に意識を向ける=マインドフルになる」ということで、それを傾聴練習に役立てるという試みです。

このあたりは、参加者の皆さんからのフィードバックを受けながら、今後試行錯誤するつもり。

傾聴とマインドフルネス。西洋と東洋のルーツが交差するところにも、ワクワクします。

(参加者の感想より)

・本日、傾聴教室に参加しました。課題設定として『気持ちの部分に集中して聴くこと』にしました話の流れを切らさないように、気持ちの言語化はしませんでした。非言語で伝わっていたらいいなと思いました。ありがとうございました。

・昨晩、傾聴教室に初参加しました。若干緊張しましたが、集中して聴くことができました。クライエント役では、10分間しっかり話を聴いてもらえて、モヤモヤが晴れました。セルフケア効果、実感です!

・傾聴に参加させて頂き、ギャラリーがいらっしゃる事で、緊張して上手くできなかった気がしていますが、このような場面にも慣れて行きたいと思いました。上手く行くかどうか不安だから緊張するわけで、そのような自分とも向き合いたいと思いました。

・課題は「初心に戻ってじっくり聴く」。クライエント役の方の話の邪魔にならないよう、簡単受容と要約を基本としました。クライエントのお立場が自分に近かったこともありましたが、「伝え返そう」とか「応答しよう」といった自分の思いを脇に置いて聴いた結果、自己一致を得ることができました。それが自然と「感情の反射」「感情の明確化」につながり、クライエントの心情が自分の心に届いた感じがありました。初心は大切。とても手応えのある学びになりました。引き続きよろしくお願いします。

「OARSで学ぶ傾聴教室」は毎月第1火曜(傾聴)・第3火曜(MI)の20:30〜21:45、オンラインで開催しています。

HFC(ハートのフィットネスクラブ)

http://kikukoto.net/hfc/

 

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