REBTとクリティカル・シンキング
この写真は7年前に撮った私の蔵書です。再発見! このころは論理学やクリティカル・シンキングが一番の関心事でした。
クリティカル・シンキングは、ものごとの結論だけを眺めるのではなく、その結論へと至る筋道を、隠れた前提や証拠も含めてチェックする思考法です。
たとえば、「僕の祖父はヘビースモーカーで90歳まで生きた。だからタバコは体にいい」という人がいるとします。この論理は怪しいですね。祖父のエピソードは事実でも、それがタバコが体にいいことの論拠になるでしょうか。もっと多くのサンプルで調査すれば、喫煙者のグループの方が短命になり、タバコが有害であることが分かります。
ごく少ないサンプルだけで全体を判断することは「過度の一般化」だといえます。たまたま出会った東京の人が不親切だったからといって、東京の人みんなが不親切だとはいえません。
改めて眺めると、クリティカル・シンキングとREBT(Rational Emotive Behavior Therapy, 論理療法)は相性がいい。
思い切って言うなら、REBTは「感情の問題にクリティカル・シンキングを適用する問題解決法」という見方もできそうです。
REBT心理士 藤本祥和(→オンラインカウンセリング)