「あいづち」で褒める〜子供との接し方(コンプリメントとアファーメーション)


○コンプリメントとアファーメーション

子供と接するとき大切なこととして、「聞くこと(相手を理解すること)」と並んで、「褒めること」があります。

これを専門用語で「コンプリメント(褒める)」あるいは「アファーメーション(是認)」と言います。コンプリメントとアファーメーションは厳密には別の概念ですが、「子供が変化や解決に向かおうとする側面」に注目する点が共通しているので、一般の家庭で使う場合はひと括りで考えてもいいでしょう。

自分が信頼している人から「すごいね。それはいいね」と褒められると自信がつき、揺れていた状態が落ち着き行動変容へとつながるのです。

201221子供を褒めるイラスト

○「ふ〜ん!」〜相づちでコンプリメントする

面白いのは、「はあ」とか「へえー」「なるほどー」「ふ〜ん」などの相づちでも、入れ方によってはコンプリメントとして機能することです。

たとえば、子供が学校での喧嘩についてこんなことを言ったとします。

(子供)

「喧嘩に慣れてないやつの方が怖いよね。慣れてないやつは手加減の仕方を知らないけど、喧嘩に慣れていると、何をやったらいけないか分かるじゃん」

201221喧嘩しているイラスト

…ここに皆さんならどう反応しますか?

「いやいや、喧嘩なんかやっちゃ駄目だ」と頭ごなしに忠告すると、話がずれていってしまいます。子供は自分の話を聞いてもらえていないと感じて、口を閉ざしてしまうことでしょう。

相手の話を否定するのではなく、ここに「へえ〜」とか「ふ〜ん…」とか、興味を持って相づちを入れる。はっきりした言葉でなくても、これもコンプリメントの1つです。

なぜここでコンプリメントするか。それは、ここでは子供が、ただ闇雲に喧嘩する、暴力を振るうという話ではなく「行動をコントロールすること」の大切さを話しているからです。

だから、そこに焦点を当てて「へえ〜」と相づちを打つ。

さらに、「じゃ、どんなときは危なくて、どんなときは危なくないの?」とか、「喧嘩のときでも相手のことを考えてあげるんだね。すごいね」と続けてみます。

このように、変化や解決に向かう方向の言葉にスポットライトを当てて、さらには掘り下げる。そうすることで、相手の行動変容を引き出すことが可能になります。

もちろんこれは必ず効果がでる魔法ではありません。ですが、「いやいや、喧嘩は駄目だろう」と頭ごなしに否定するよりは十分可能性に満ちた方法だといえるでしょう。

○コンプリメント/アファーメーションのコツ〜嘘をつかない

相手を褒める、あるいは相手の強みを見つけて言及するコンプリメント/アファーメーションにはコツがあります。

それは「嘘をつかない」ことです。

口先だけで「へえー。すごいね〜」と言っても、伝わりません。

ここでは親であるあなた自身が本当にすごいと思う、感心したことについて言及することが大切です。

201221親が子供のいいところを発見しているイラスト

また、自分が相手よりも一段上の立場で「いい/わるい」の評価を下すのではなく、相手の強みの「発見者」になったつもりで、それを言葉に出して伝えるのがいいでしょう。

そのためには、あなた自身にも相手の強みを発見する能力が必要です。漠然と「喧嘩は悪い。やめさせなきゃ」と思うのではなく、子供の言葉に耳を澄ませて、その中にどんな「変化へのヒント」が隠れているか、注目するのです。

201221昔を思い出すイラスト

あなた自身が子供だったときのことを思い出してみましょう。

周りの人が自分のことを理解しようと話を聞いてくれて、さらには、その中の「いいところ」を発見してくれたら、嬉しいですよね。その経験が自信にも繋がっていくはずです。

「相づち」ひとつでも子供の変化をサポートできること、よかったら気に留めておいてください。

REBT心理士/動機づけ面接トレーナー 藤本祥和

(参考)

『森・黒沢のワークショップで学ぶ 解決志向ブリーフセラピー』(森俊夫、黒沢幸子著/ほんの森出版)

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