マジ無理!?〜フラストレーションの奥にある「○○」や「☓☓」に注目しよう
物事がうまくいかなくて、イライラする、フラストレーションがたまる。
そんなことってありますよね。
今回は、フラストレーションの対処法を2つ紹介します。
対処法・その1:マインドフルに受け入れる
小さな紙に「フラストレーション」と書いて、手に持って押してみましょう。
どこまで押しても、消えることはないですよね。
あるいは、「フラストレーション」に見立てたビーチボールを水に鎮めようとしてみましょう。
頑張っても、頑張っても、反発して浮いてきてしまいます。
そんな「小さな紙」や「ビーチボール」に例えると、自分がどんな風にフラストレーションと悪戦苦闘しているのかイメージできるのではないでしょうか。
そして、そんな相手と無理にたたかうよりも、別の対処法が見えてきます。
それは、「気づいて、受け入れる」という「アクセプタンス」です。
自分がそのときどんな思考や感情を抱いているかに気づき、自分の呼吸や身体にも注意を向け、そのうえで、自分が次にどんな行動をすればいいか、意識を切り替えます。
(対処の例)STOP
S:STOP いま行っていることをストップする
T:Take a breath 深呼吸して、フラストレーションを感じている状態に意識を向ける
O:Observe 今の感情、何がしたいか、思考への好奇心、体の感覚…を観察する
P:Pick a behavior to try フラストレーションに対処する新しい行動を選ぶ
無理になくそうとするのではなく、自分の「いま、ここ」を観察する感じ。
試してみてください。
対処法・その2:フラストレーションの奥にある感情に注目する
2つめの方法では、フラストレーションの奥にある感情に注目します。
ここでは「怒り」と「不安」のケースを取り上げましょう。
1. 行列が進まずイライラ…怒りのケース
店で行列に並んだものの前の人が何やら手間取っていて、一向に進みません。そうこうしている間に、隣の列は1人、また1人と列が進んでいきます。待っている自分は、イライラ、ムズムズ、感情が爆発してしまいそうです。
こんなときは、不快な状況(行列が進まない)に遭遇したときの自分の感情「怒り」に注目します。
なぜ自分はこんなに怒っているのか?
そこにはもしかしたら「行列は常に公平に進まなければならない!」という強い思い込みがあるかもしれません。そして「公平でないと、耐えられない」と。
もしあなたが、その思い込みをもう少し柔軟なものに切り替えることができれば、どうでしょう。
「行列が公平に進んでくれるといいな。でも今はそうじゃない。残念だけど、ひとまず現実を受け入れることにしようか」
…そんなふうに考えを切り替えることができれば、激しい「怒り」の感情も、ちょっとした「イライラ」程度に収まってくるかもしれません。
「ベキ!」から「イーナー」への切り替えですね。
(関連記事)ベキを見つけてイーナーにしよう:REBTによるネガティブな感情の対処法
2. 仕事を進めるのが苦痛。不安のケース
大事なプレゼンの準備を進めたいけれど、どうも作業に取りかかれない。取り掛かったとしてもすぐに投げ出したくなる。
こんなとき、もしかするとフラストレーションの奥に「不安」の感情があるかもしれません。
プレゼンを行っても、誰も評価してくれず、ボロクソに言われるかもしれない。自分が無能のレッテルを貼られるかもしれない。
自分では意識していなくてもそんな不安があって、準備作業を回避してしまうケースです。
この「不安」の原因は、プレゼンの準備の作業そのものではなくて、「周りのから高評価をもらわなければならない。そうでなければ自分は価値がない」という強い思い込みにあるのかもしれません。
そんなときは、思考を少し柔軟に切り替えてあげるといいでしょう。たとえば、「周りから高評価をもらえると最高だ。一方、大した評価がもらえないことだってありうる。それもまた現実だし、自分の価値がゼロになるわけではない。とにかく、今はできることから取り掛かろう」
最初の頑固な「ベキ」思考と、次の現実に即した柔軟な思考。どちらを採用するほうが、「プレゼンの準備を進める」という目的に対して行動しやすいかですよね。
あなたなら、どちらを選びますか。
まとめ:フラストレーションに対処する2つの方法
以上、フラストレーションに対処する2つの方法を取り上げました。
1つめは、いったん思考をストップして、落ち着いて観察してみるという「マインドフルネス」「アクセプタンス」的なアプローチ。
2つめは、フラストレーションの奥にある感情(「怒り」「不安」…)とそれを引き起こす「ベキ思考」に注目して、柔軟に切り替えてあげる方法。
いかがでしょうか?
毎日生活しているかぎり、フラストレーションと無縁な人はいません。
皆さんもぜひ、自分なりの方法を探してみてください。
藤本祥和(REBT心理士、動機づけ面接トレーナー)
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