OARSで学ぶ傾聴教室〜ロジャーズのようにやってみよう!

月に2回開催している「OARS(オールズ)で学ぶ傾聴教室」、先日は動機づけ面接(MI)ファシリテーターの方々にも参加してもらって傾聴の練習を行いました。

記念写真

MI経験者の中には禁煙の専門家のクリニック院長や精神科医の先生など熟練者もいらっしゃってドキドキしましたが、楽しい練習会になりました。

(感想)

  • 安心して参加できました。否定されないので、楽しく話した後とても穏やかな気持ちになれました。
  • 3分間の傾聴でしたが、要約をもらえたことで、自分の思考が整理されて、もやもやが晴れていくのを感じました。
  • 傾聴してもらって、自分の普段意識していないことを自覚できた。筋トレをする理由→きれいなお母さんでいたいというのは思っていなかったことで、なんだかそういわれてしっくりきました。
  • 「傾聴ということで、相手を素直に理解しようとできました。動機付けの戦略を考えなくてもよい心地よさがありました。」
  • 前回の傾聴会不参加で久しぶりの練習会でした。特に問題なく参加できましたが、少し間が空いてしまうとちょっとぎこちなくなるような気がしました。これからも筋トレのように継続していきたいです。
  • 楽しくて途中から聞き返しを忘れ、普通に話してしまった。」
  • 「カウンセラーが長く喋ってしまうと、ワルツのリズムがいしきできませんね。短く話すほど、リズム感が出ます。
  • 相手を理解する傾聴の大切さを実感出来ました。楽しかったです♪」

 

OARSで学ぶ傾聴教室の特徴

5月から毎月2回行っている振り返りとして、3つメモしておきます。

(1)傾聴はスポーツと同じ!

テニスプレイヤーを想像しているイラスト

傾聴の練習はスポーツや楽器の練習と同じです。

「話を丁寧に聞く」「相手に寄り添って聞く」と頭で分かることと、継続的に練習して身につけていくことには大きな違いがあります。

たとえば水泳で「余計な力を入れずにリラックスして泳ぐ」と頭で理解することと、実際に繰り返し練習して身につけることには大きな違いがありますよね。

傾聴もそれと同じ。実際にやってみる。コーチや学習者仲間からフィードバックをもらう。そしてまた練習する…の繰り返しで上手になっていきます。

その意味で、月2回の定期的な練習の場ができたことは、とても嬉しいことです。

(2)OARSで学ぶ=ロジャーズのようにやってみよう!

カール・ロジャーズを思い浮かべているイラスト

傾聴の練習法にもいろんなやり方がありますが、「OARSで学ぶ」方式は、とても効果的だという実感があります。

あえて大胆な表現を使うなら、「下手でもいい。カール・ロジャーズと同じことをやってみよう!」でしょうか。

傾聴の元祖、カール・ロジャーズの実際の映像を見るとわかりますが、ロジャーズが何をやっているかというと、「あなたの心の中はいま、こんな風になっていますか?」と自分の理解を言葉にして確認することによって、クライアントの心の中の世界を一緒にさぐっているのです。

(関連記事)傾聴の元祖!ロジャーズとグロリア〜内的な世界を一緒に探索する

ロジャーズは、クライアントの言葉を短く沢山オウム返しするのではなく、ある程度のまとまりで、彼自身の言葉にして伝え返しています。

「OARSで学ぶ傾聴教室」の方針は、これと同じことを「最初は下手でもいいからどんどんやってみよう」です。そして、驚くことに、初心者でもそれなりにできてしまうのです! 初心者は初心者なりに、聞き返しもできるし、(大きい聞き返しである)要約だってできます。

だけど、これは考えてみれば当たり前かもしれません。傾聴初心者とはいっても、物心ついてから毎日言葉を喋り、また社会人として毎日のコミュニケーション活動を行っている人たちです。

目の前の相手に興味をもって理解しようとし、その理解を自分の言葉で伝えることは、やれば当然できるのです。

まずはとにかくやってみる! そして、傾聴スキルとして改善すべき点があれば必要に応じて調整する。そうするうちにどんどん上達してきます。

積極的に「要約」を練習する

今回の練習では1時間15分の短い時間で、「要約」に取り組む機会を3回設けました。

  • アイスブレイク:他己紹介(相手の自己紹介を聞いて、それを要約して別の人に伝える
  • ワルツのパターン:「開かれた質問」「聞き返し」の最後に相手の話を要約する
  • 3分間の傾聴セッション。相手の話を傾聴し、最後に要約を入れる

積極的に「聞き返し」「要約」の練習を取り入れることで、よりアクティブで自然な傾聴ができるようになります。

そして、要約の練習は、そのまま日常生活のコミュニケーションでも効果を発揮します。話し手の言葉に興味をもって聞き、その理解を伝え返すわけですから、このスキルが役に立つシーンは日常のあらゆる場面に存在します。

「OARSで学ぶ傾聴教室」参加者の方からも、職場やプライベートで思い切って聞き返しや要約を使って効果があった。驚いている。という感想も多くいただいています。

「下手でもいい。ロジャーズのようにやってみる。ど真ん中に取り組んでみる」傾聴練習法、今後も続けていきたいと思います。

(3)MI経験者との合同練習で活性化する!

傾聴とMIの重なる部分のイラスト

動機づけ面接(MI)の経験者との合同練習で練習会が活性化することを実感しました。

傾聴学習者にとっては、MI経験者と練習することで、より広く奥深い傾聴の世界にふれることができます。

また、MI経験者にとっても、「いつもとは違った角度で基本練習ができる」「ファシリテートの練習ができる」などのメリットがあります。

MIのネットワークには、医者や看護師などの医療関係者、臨床心理士・公認心理師などプロのカウンセラー、小中高校や専門学校や大学の先生など、専門職の方々が多くいます。

将来的には、一般の人々の傾聴の学びと専門職の方々の経験が、いい具合に交流して化学反応を起こす場が作れればと考えています。

まとめ

始まったばかりの「OARSで学ぶ傾聴教室」ですが、以上のように、傾聴の新しい学び方の場としていろんな可能性があると考えています。

毎月2回、第1・第3火曜に行っていますので、ご興味ある方はどうぞお気軽にご参加ください。

OARS傾聴教室案内

【OARSで学ぶ傾聴教室】

毎月2回(第1・3火曜 20時30分〜21時45分)

ハートのフィットネスクラブ

OARSで学ぶ傾聴教室(8/3 火)※一般用

OARSで学ぶ傾聴教室(8/17 火)※一般用

「OARSで学ぶ傾聴教室」Youtubeコンテンツ

 

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