カール・ロジャーズについてミラー先生に質問してみた


動機づけ面接(Motivational Interviewing/MI)のオンライン学習を無事修了しました。といっても、途中忙しい時期と重なって、6週間のコースを終えるのに10週間かかりましたが(^^;)

これはPsychwireというオーストラリアの会社が開設しているオンラインコースで、各分野ごとに世界のトップの先生たちから学ぶことができます。(CBTならジュディス・ベック博士、ACTならラス・ハリス博士)

MIの講師陣は共同創設者のビル・ミラー先生とスティーブ・ロルニック先生。それからミラー先生の愛弟子でMIの中心的人物のひとりであるテリー・モイヤーズ先生。これ以上はない!という布陣。講義やデモンストレーション映像を中心に学びます。

オンラインコースについてのスライド

オンラインコースについてのスライド

上のスライドは、先月JAMI(日本動機づけ面接協会)の大会でオンラインの学びについて発表の機会をいただいたときに、このコースについて紹介したものです。

 “directional”(方向性をもった)という単語が印象的だったので(初めて知った!)、コースの Forumにコメントしたところ、テリー先生から返事をもらいました。

MIではクライアントがどの方向に変わっていくか(例:禁煙、酒量のコントロール)に注目しながら面談を行いますが、この「方向性」についていえば、「カウンセラーがクライアントを勝手に方向づけすることはできない。クライアントとの協働作業として初めて成立する。そこが一番大切ですよ」ということですね。

こちらが修了証!

修了証

コースの内容は素晴らしく、「このエッセンスを日本の人たちにも伝えたい!」と心から思いました。先生方のデモンストレーション、あれに日本語字幕をつけて公開できれば、どんなに素晴らしいだろう…。

また個人的に嬉しいのは、このコースのForumがきっかけで、海外の学習者との練習会が始まったことです。韓国系アメリカ人、ハワイ在住アメリカ人、シンガポール人…。英語にも慣れながら、根気よく続けられればと思います。

○カール・ロジャーズについてミラー先生に質問

オンラインコースのForumが閉じる前、思い切って、ミラー先生にカール・ロジャーズについて質問してみました。

なぜなら、日本ではMIというと「チェンジトークを引き出すテクニックばかり?」と誤解されている面があるように思うからです。今回のコースを受けると、ロジャーズから受け継がれたクライアント中心アプローチがとても大切にされていることがよく分かります。

そんなわけで、若い頃ロジャーズ系の研究機関で訓練を受けたミラー先生の経験を聞いてみたいと思ったのでした。

すると、ミラー先生から素敵な回答がもらえました。一部を紹介します。

ビル・ミラー

私はカール・ロジャーズに直接会えなかったことを本当に後悔していますが、彼以上に私の仕事に影響を与えた心理学者はいません。スティーブと私がMIを教え始めたとき、私たちは技術的な面を重視していました。しかし、生徒たちが練習しているのを見ていると、何か重要なものが欠けていることにすぐに気がつきました。それは彼らが(この表現で通じるかどうかわかりませんが)「人のうえに」(ON people)テクニックを使おうとしているようなものでした。私たちが 「スピリット」と呼ぶ、MIのパーソンセンタードの基礎について書いたり教たりし始めたのはその時です。MIにおいては、関係づくり(スピリット)とより具体的な部分(テクニック)の両方の要素が大切なのです。

Bill Miller

I do regret that I never got to meet Carl Rogers, but no psychologist has influenced my work more. When Steve and I began teaching MI we were emphasizing technical aspects and quickly discovered that something important was missing when we watched students practice. It was like they were trying to use techniques ON people, if that makes sense. That’s when we began writing about and teaching the person-centered foundation of MI that we called its “spirit.” I think both relational (spirit) and specific (technique) components matter in MI.

※和訳・太字強調は引用者

ミラー先生に一番影響を与えた心理学者はカール・ロジャーズだったのですね。それを聞いて嬉しくなりました。

(関連記事)傾聴とロジャーズ 傾聴に帰ろう!ロジャーズに帰ろう!

動機づけ面接のオンラインコース。正直まだまだ消化しきれなかった部分もあるので、もう一度改めて受けてみたい気もします。

いずれにしても、この学びや感動を研修やサロンなどでも今後シェアしていこうと思います。

藤本祥和(REBT心理士、動機づけ面接トレーナー)

記念写真

2020年TNT(トレーニング)。ミラー先生、テリー先生たちと。

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