中学生でもわかるREBT(論理療法)入門〜「見えない壁」の克服法(1)

REBT(論理療法)とは認知行動療法の一種で、ズバリ、心の中の「見えない壁」に注目する心理療法です。

4コマ「見えない壁」

中学生でもわかるREBT(論理療法)入門〜「見えない壁」の克服法(1)

皆さんも、失敗して落ち込んだり、悪口を言われて怒りが抑えられなかったり、宿題をグズグズ先延ばしにしてしまったり…など、感情や行動がうまくコントロールできないことってありますよね。

そのとき、「落ち込み」「怒り」「グズグズ」の原因は何でしょうか。

常識的には、感情や行動がうまくいかない原因は、出来事にあります。「失敗した」「悪口を言われた」「宿題が難しすぎる」、あるいは子どもの頃のイヤな体験、などなど。

ところがREBTでは、この原因について、さらに踏み込んで考えます。

だって、同じように失敗したり、悪口を言われたりしても、心理的ダメージを受けやすい人がいる一方で、平気な人もいれば、何とか克服しようと頑張っている人もいますからね。

「人によって結果がちがう」

つまり外部や過去の出来事が、(感情や行動という)結果の直接的な原因となるわけではないのです。

 

では、あなたが感情や行動をうまくコントロールできない原因は何か?

それはあなた自身がいま、心に抱えこんでいる「見えない壁」なのです。

壁のイラスト

この「見えない壁」をREBTではイラショナルビリーフ(不合理な信念)と呼んでいます。

つまり、REBTによるカウンセリングの基本的な方針は次のようになります。

1.感情や行動のコントロールが上手くいかないとき、その原因となる「見えない壁=イラショナルビリーフ」を特定する。

2.その「見えない壁=イラショナルビリーフ」は、その人が本来の目的へと進むことを妨げる硬直したもの(考え)なので、それをもっと柔軟で現実的なもの(考え)に変える。

3.さまざまな方法によって、新しい柔軟な考え方を定着させる。

いかがでしょうか。

次回は、出来事と結果と「見えない壁」の関係を、さらにわかりやすく「ABC」のフォーマットで説明します。(ABC理論)

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