【ワークショップ告知】「最悪」をシミュレーションすれば無敵!?〜ひろゆきとエピクテトスの発想

インターネット掲示板「2ちゃんねる」を開設した西村博之(ひろゆき)氏の著書『無敵の思考』(大和書房)に興味深い話が載っていました。

それは「最悪のケースをシミュレーションしておくと、どんなことがあっても幸せに感じることができる」という発想。

ひろゆきのイラスト

人は、予想していたことよりも悪いことが起きると失望をします。けれど、ちゃんと最悪まで考えておくと、その覚悟がすでにできているので、そこまで大きなショックを受けません。

そうすると、物事がうまくいったときに、すごくトクした気分になれます。

(『無敵の思考――誰でも得する人になれるコスパ最強のルール21』(ひろゆき著/大和書房)

彼のまわりで成功している人には、「ホームレスになる覚悟がある」という考え方をする人が多いそうな。それは以下のような思考です。

「もしも事業に失敗してホームレスになったら?」とイメージします。

「誰を頼ればいいか」「どこから食料を調達するか」「自分の能力の中ですぐにお金を稼げるものがあるか」などを頭の中で描いておきます。

そのように最悪の状況を考えて、「それでもちゃんと暮らせる」という想定ができていれば、思い切って面白いことにチャレンジできるということ。

…とひろゆき氏は言います。

また、彼は現在フランス在住ですが、ビザを更新するときも「絶対に更新できる」と思うのではなく、何か問題があって更新ができないという最悪のパターンを予め考えておくそうです。

「もしもダメだった場合は、フランス語を話せる人を1人雇って、連れて行って何とかしよう」「そのためのコストはいくら掛かるだろう」と予め想定しておく。

すると、いざということきに慌てたり動揺したりすることもなくなります。

リンク先のYoutubeでも「最悪のシミュレーションをする」という話をしています。(6:30〜12:20)

リンク先は次のような内容です。

「この事業をやって失敗したらどうなるだろう?」というときに、最悪をシミュレーションしていきます。

事業が失敗したら…

「一緒に取引している人に嫌われる」「お金がなくなる」

–>「お金がなくなるとどうなるだろう?」

–>「家賃が払えない」

–>でも今の日本なら「生活保護とれればいいんじゃね?」

–>「死なないんだったらいつでもやり直しきくじゃん」

……とシミュレーションします。

すると、「仮に事業に失敗しても、そんなに怖がることないじゃん」と思うことができます。

さて皆さんは、この「最悪をシミュレーションする」という発想についてどう思いますか?

 

○古代ローマの哲学者エピクテトスの発想

この「最悪シミュレーション」を目にして、私は古代ローマ時代の哲学者エピクテトス(西暦55年頃〜136年頃)を連想しました。

エピクテトスは奴隷として生まれ片足も不自由という不運な境遇にありましたが、逆境の中で穏やかな心を保つ考え方を追求して、後には哲学の学校を開設した人です。

エピクテトス

エピクテトスはこんなことを言っています。

「出来事が君の好きなように起こることを求めぬがいい。むしろ出来事が起こるように起こることを望みたまえ。そうすれば、君は落ち着いて暮らせるだろう」

(『要録』)

彼は、健康も財産も家族も、すべて神からの「借り物」だと考えました。なので、それを失うときも執着することなく「神にお返しするのだ」という態度を貫きました。

物や事柄への執着をなくすことで、人は幸せに生きることができると考えたのですね。

いかがでしょう。

インターネット時代の有名人と2000年前の哲学者の発想に共通するところがあると思いませんか。

そして、もし興味があれば、この考え方のメリットとデメリットを書き出してみることもオススメします。

「お金に恵まれれば幸せ」「計画が成功すれば幸せ。でも失敗が怖くて踏み切れない」「失敗したら自分には価値がない」…といった考え方を見直すヒントが隠れていると思うからです。

○オンラインワークショップ「ネガティブ感情がやわらぐ『セルフヘルプ(自助)』術」

今週末の日曜日から3回シリーズで、セルフヘルプとコミュニケーションをテーマにしたワークショップが始まります。

「『大人×若者』をつなぎ、足立区から元気と未来を発信!」するNPO「なりわいプロジェクト」が東京都足立区の助成金事業として行う研修の一環で、このシリーズは私が講師を務めます。オンラインなので区外からの参加も大歓迎です。

11月29日(日)の第1回は「ネガティブ感情がやわらぐ『セルフヘルプ(自助)』術」。

告知イラスト

この記事に書いた「最悪をシミュレーションすること(ひろゆき)」「古代ローマの哲学者エピクテトス」を入り口に、逆境にあっても自分を助けて次の一歩を踏み出せるための方法を学びます。

あなたの周りの誰かをサポートするヒントが得られるかも。

認知行動療法のひとつであるREBT(論理療法)に親しむきっかけとしてもオススメです。

ワークショップは ①11月29日(日) ②12月12日(土) ③1月16日(土)の3回シリーズ合計で1,500円。スケジュール的に参加できない日は、あとで資料をお送りします。

(第2回目は傾聴/動機づけ面接を元にしたコミュニケーション法を扱う予定です)

この機会にぜひご参加ください。

申し込みページ:自己効力感と対話力が向上するコミュニケーション/オンラインワークショップ

FBイベントページ:オンラインワークショップ第1回:ネガティブな感情がやわらぐ「セルフヘルプ(自助)術」

FBイベントページ(シリーズ):オンライン:人と組織の意識が変わる「自己効力感と対話力が向上するコミュニケーション」

 

 

 

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