OARSで学ぶ傾聴教室:何を聞くか〜感情への応答
【OARSで学ぶ傾聴教室】
今回は「10分の傾聴練習」を行いました。
(何を聞くか)
10分間の傾聴・・・やってみると面白いことがありました。
個々の応答は「聞き返し(reflection)」や「開かれた質問」などできているのですが、セッション全体を振り返ると、元々話し手が話題にしたかったこと(主訴)から逸れていってしまうケース。
セッションの内容は聞き手がどこに興味を持って聞いていくかで変わります。
傾聴の元祖であるカール・ロジャーズは「感情に注意を払いながら応答する」ことの大切さを強調しました。
「おそらく、カウンセリングにおいて習得するのがもっとも難しいスキルは、話の知的な内容だけに注意を向けるのではなく、表現されている感情に注意を払いながら応答するという技術であろう」
(カール・ロジャーズ『カウンセリングと心理療法』(第6章 感情の解放)
出来事に注目するのか、話し手の感情に注目するのか。それぞれのロールプレイを行なって違いを実感してもらいました。
(感想)
10分間傾聴をやってみて気づいたことは、出来事ではなく、相手の気持ちに注目することの大切さです。なぜその話をしたのかに注目することで、何を質問するかが変わってくるという事が勉強になりました。ありがとうございました!
「OARSで学ぶ傾聴教室」年内はあと1回(12/20)、引き続き、10分の傾聴練習を行います。
来年は今回のようなセッション練習を中心に、「傾聴」と「動機づけ面接(MI)」の学習を行う予定です。