REBTと動機づけ面接:Zoomでオンライン研修を初開催〜セルフヘルプのアイデアを楽しむ
週末にZoomでオンライン研修をやってみました。Zoomを使った会議、勉強会などに参加することはあっても、自分が講師となるのは初めてです。
オンラインだと思いついてすぐ実行できるスピード感がありますね。Zoomの有料会員にもなったことだし(笑)、いろいろやっていこうと思います。
今回はオンラインのテストも兼ねて、参加者限定。内容は、1月に行った「哲学かふぇ〜セルフヘルプのアイデアを楽しむ」の内容をベースに「価値観」について講義&ディスカッションを行いました。
REBTと動機づけ面接:Zoomでオンライン研修を初開催〜セルフヘルプのアイデアを楽しむ
今回の内容は大きく3つ。
- 「価値カード」で自分が大切にしている価値観を知る
- 傾聴のエクササイズ
- セルフヘルプのケーススタディ
(1)「価値カード」で自分が大切にしている価値観を知る
人によって、大切にしている価値観はさまざまです。
ここでは100枚の「価値カード」を用いて、自分がどんな価値観を大切にしているか考えてみました。
自分の価値観を知ることで、それを目的へと向かう行動変容に繋げることができます。
また相手の価値観を知り、それをまずは理解することで、コミュニケーションに役立てることができます。
(2)傾聴のエクササイズ
傾聴は、漠然と「相手に寄り添う」だけのものではありません。
しっかりした方法で行わないと、しばしば相手の話に巻き込まれて、自分が疲弊してしまいます。
傾聴にとって本質的な「共感的理解」の解説と、相手の言葉を聞き返しによって明確化するエクササイズを行いました。
(3)セルフヘルプのケーススタディ
「怒りが押さえられない」「本番で緊張しすぎてしまう」「不安が解消できない」など、感情や行動がコントロールできていないときは、しばしば「○○であるべきだ!そうでないと受け入れられない」という強すぎる価値観があります。
これを論理療法のABCモデルを用いて読み解きます。
今回は参加者のケーススタディを通して、現実の状況に対してより柔軟に対応する方法を学びました。
○オンライン研修を行ってみて
参加者のお一人、足立区のNPO「なりわいプロジェクト」代表でキャリアコンサルタントの古怒田さんは2番目の「傾聴」について、こんな感想を書いてくださいました。
(ブログ記事より)
発展的傾聴〜同調や同感とは違う
傾聴は、この価値観と非常に深い相関性があります。
とくにカウンセリングやコンサルティングの場では傾聴はまず最初に関係性を築く意味でも大切なことです。
しかしながら、支援者は「よりよい答え」を知っているだけに、対象者によかれと思い、アドバスや提案を先走りがちです。一方、「聞いているだけ」では疲れてしまう。巻き込まれてしまいます。
よりよい傾聴とは、相手の価値観を共感をもって聴きながら決して同化・同感することなく客観的立場で受け入れること。
気持ちにはよりそい、一歩引いた立場でしっかりと耳を傾け、対話を続けるなかで相手から具体的な言葉を引き出していくことが大切です。当たり前のことでありながらキャリア支援の現場にいると、忘れてしまいがちなアプローチを改めて学びなおしました。
こうした傾聴のアプローチは、次のステージに向けたサポートになるという点で「発展的傾聴」ともいえるのかもしれません。
「当たり前のことでありながらキャリア支援の現場にいると、忘れてしまいがちなアプローチを改めて学びなおしました。」とのこと。日頃は支援する立場にある方にとっても新たな気づきがあって、とてもうれしく思います。
○Zoomを使ってよかったところと改善すべき点
Zoomを使って良かったのは、ごく基本的なことも含めて以下のとおり。
- 自宅にいながら気軽に主催・参加できる。今後もテーマを決めて気軽に開催してディスカッションできそう。
- 画面共有で資料を見ながら説明できた。画面上のホワイトボードに描くこともできた(お絵かき用のタブレットとペンは持っている)
- 自宅だと、途中5分ほど休憩をいれるだけで、けっこうリフレッシュできるのでは。
- 必要なときはネットで調べながら…ということもやりやすい。
逆に、反省点・改善点は…
- 参加者によってはときどき接続がわるくなったり、またスマホの人は画面が見にくかったりする。今後はそのあたりの配慮も必要。
- 時間配分のメリハリ、ジェスチャーの使い方など、Zoom研修にあったコツがいろいろありそう。
今回は急遽決まったテスト開催で、まったくの手探り状態でしたが、オンライン研修がもつ可能性を強く感じました。
これからしばらくはリアルのイベントはできないでしょうから、この機会にオンラインを活用して、コミュニケーションの視点からの街づくり、支援者への支援、REBT・傾聴・MIの普及に役立てられればと思います。
「こんな企画はどう?」というものがありましたら、ぜひお声がけください。