「私と仕事どっちが大事なの?」にどう答えるか〜気持ちを理解すること
仕事が忙しくて、なかなか彼女(妻)との時間を作れないときに「私と仕事どっちが大事なの?」と言われたら、あなたならどう答えますか?
もしあなたが女性なら、パートナーから「俺と仕事どっちが大事なんだ?」と聞かれた、という状況でもいいでしょう。
それとも子育て中なら、子供から「ねえママ(パパ)、ぼく(あたし)とお仕事どっちがだいじなの?」などなど、自由にアレンジしてもかまいません。
とにかく、答えづらい二者択一の質問を受けたと想像してみてください。
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(回答時間)
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さて、考えはまとまりましたでしょうか。
「私と仕事どっちが大事なの?」と聞かれて、「仕事が大事」と答えると彼女を軽く見ていることになりますし、「君が大事」と答えると現状(仕事が忙しくて一緒に過ごす時間が取れない)との矛盾が生じます。
「どっちも大事」とか「そんなの選べないよ」は、たしかにそうかもしれませんが、「ごまかさないで」と言われてしまいそうですね。
以上は「質問に乗っかって直接回答する」答え方でした。
○別の答え方を考えてみる
もう一つ、こちらが今回の本題ですが、質問に答えるのではなくて、相手がそう言っている「気持ち」を聞き返す方法があります。
「私と仕事どっちが大事なの?」という質問に対しては、「今の状態(会えないこと)に不満があるんだね。そうだとしたらゴメン」とか、「大事にされていない感じがしている…?」とか、「ちゃんと家のことをやってほしいと思っている…」とか。
つまり、質問にそのまま答えるのではなく、その質問をした相手の気持ちや真意を確認するのです。
質問をする人がいつも質問の答えを求めているとはかぎりません。
そんなときは、まず相手を理解することからはじめてみましょう。
○「あなたいったい何様?」
「あなたいったい何様だと思っているの?」と言われて、「私は○○様だと思っています」とか「そんなことどうだっていい」とか直接返答しても、たぶん状況は良くなりません。
質問に回答するのではなく、その質問を発している相手の「気持ち」をまず理解するなら、どう答えればいいでしょう。
「僕の行動に怒りを感じたんだね」とか「もっと自分のことを考えてほしい…」とか、「もっと謙虚になるべきだと思っている」とか。
言い方はいろいろありますが、まず相手を理解しようとする態度が鍵になります。
○まず相手を理解しようとするコミュニケーション
質問をしてくる相手が、必ずしもその答えを求めているとは限りません。
質問に答えることよりも、「相手がなぜその質問を発したのか」という気持ちを確かめること、相手を理解しようとすることが大切な場合もあるのです。
その使い分けができれば、家庭内のもめごとが少し減るかも…。
(でもまあ、今どき「私と仕事どっちが大事なの?」という昭和風の会話もないかと思いますが、あくまで一例ということでご容赦ください)
REBT心理士、動機づけ面接トレーナー 藤本祥和
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