「価値観」あれこれ〜そのまま理解/引き出す/アップデート〜OARSで学ぶ傾聴教室

価値観のイラスト(ロジャーズ・MI・REBT)

「OARSで学ぶ傾聴教室」今回は「価値観」をキーワードに傾聴とMI(動機づけ面接)の違いを考えてみました。

人はそれぞれ個別の価値観を持っています。

「健康が大事」「出世が大事」「異性にモテたい」「成功したい」「長生きしたい」「人から認められたい」「のんびりしたい」…などなど。

その価値観は時に変化や行動への原動力となります。

一方で、硬直した価値観がその人自身を苦しめる原因となることもあります。

たとえば、「年下の者は私を尊敬するべきだ」という硬直した価値観を持つ人は、周りから尊敬されないときに激しく動揺したり怒りが抑えられなかったりします。

傾聴とMIを比べると、傾聴(ロジャーズのスタイル)では、相手の価値観を純粋な好奇心でそのまま理解するように努めます。セラピストがCLに理解を伝え返し、CLが自分自身と素直に向き合うことで、自然といい変化が起こるという発想です。

一方、MIでは、その人の行動変容のエネルギーとなる価値観に焦点を当て、引き出します。

例えば「仕事で活躍したい」という人は、仕事のパフォーマンスを上げるために定期的な運動をして健康維持をすることにも意欲を持ちやすくなります。

ついでに言えば、REBT(論理療法)では、その人を苦しめている価値観を特定して、より柔軟な価値観へとアップデートをはかります。

「年下の者は私を尊敬するべきだ」という硬直した価値観を「年下の者に尊敬されたい。でも尊敬されないこともある」という柔軟な価値観にアップデートできれば、例え尊敬されなかったとしても、ほどほどの残念さを味わいながら次の建設的な行動に移ることができます。

このように「価値観」というキーワードで整理すると、それぞれのコミュニケーション技法の特徴が見えてきます。

・・・そんなディスカッションをした後に、今回は傾聴のセッション練習を行いました。

******************

(感想)

・カールロジャーズの傾聴が出発点だなあと改めて実感しました。ありのままを受け入れてもらえる練習会があるのはありがたいです。回数を重ねて自然に使えるようになります!

・今回の傾聴教室では、気持ちの質問を1つするという事を課題にして取り組みました。お相手の方のモヤモヤした気持ちの質問ができて前進できたと思います。ありがとうございました!

******************

「OARSで学ぶ傾聴教室」は毎月第1火曜(傾聴)・第3火曜(MI)の20:30〜21:45、オンラインで開催しています。

ハートのフィットネスクラブ

 

クリックでフォローできます

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です